広島県公立高校入試のシステム~選抜Ⅰ

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選抜Ⅰを受験できる人。

現在の広島県の公立高校入試は、選抜Ⅰと選抜Ⅱ(と選抜Ⅲ)に分かれています。

選抜Ⅰはいわゆる推薦入試のことで、5教科の学力ではない部分で合格者を選抜する方式をとります。

合格する人数(定員)は、多くの普通科では、入学定員の2割です。また、職業科(工業や商業など)では、入学定員の5割が選抜Ⅰで合格します。自分の志望校はどちらなのか、何人が選抜Ⅰで合格するのかを確認しておく必要があるでしょうね。

また、選抜Ⅰの受験には中学校長の推薦が必要です。中学校長の推薦が得られるかどうかは、一般的には3年生の先生方の会議によって決められます。12月に実施される三者懇談で選抜Ⅰの受験希望を担任の先生に申し出る形が一般的です。

推薦の基準は中学校によってさまざまなので、「これ!」という基準はありません。直接学校に聞いてみるのがよいかと思います。

決して校長先生にじかに「お願いします!」という意味ではないので注意。

選抜Ⅰの選抜方法

「小論文・面接」+「内申点」の合計点で合否を判定

選抜Ⅰによる合格者を選抜する方法は主に2つ。

  • 入試当日に受検する「面接、作文・小論文」
  • 学校の成績を基本とした「内申点」

の2点です。そのほか、体育科やデザイン科などを持っている高校では、スポーツテストやデッサンテストのような実技がある場合もあります。
これらを合計して、合格者(内定者)を決定します。

面接方法、作文・小論文のテーマや出題形式などは、各高校によって違います
例えば個人面接や集団面接かも学校によって違いますし、小論文の代わりにグループワークなど「ディスカッション」を課す学校もあります。

また、面接、作文・小論文の配点や内申点との配点比率は、一般には公表されていません。割合のイメージは、内申点「2」に、当日の入試「3」くらいですかね。
英検や漢検、部活や外部クラブチームなどの運動実績などは、内申点に加算されます(もちろん公表されません)。

内申点計算の方法

内申点の計算ですが、まず各学年の9教科の成績を5段階で評価(1年間で45点満点)します。それを1年から3年までを合計したものが選抜Ⅰの内申点です。
3年間で135点満点となります。

入試時期

入試は2月の上旬(令和3年度は2月4日)に行われます。
合格発表は約1週間後(令和3年度は2月8日)、正確には、この日は「内定」なので、実際に合格するのは選抜Ⅱと同じ日。

この1か月間で、なにか問題を起こすようなことがあると、内定は取り消しとなり、選抜Ⅰの合格は無効となるので注意が必要です。

選抜Ⅰを受験する上での心構え

選抜Ⅰは「チャンスが1回増えた」くらいのつもりで

選抜Ⅰは、志願者倍率が例年高くなってしまうことが多いです。志願者倍率とは、「志願者数÷定員」で求められるもので、何人に一人合格するのかという数値です。
選抜Ⅰの倍率は、多くの場合1.5倍から2倍くらいになることが多く、場合によっては3倍を超えることもあります。
ちなみに、一般入試にあたる選抜Ⅱは、ほとんどの高校で倍率が1.0倍から1.6倍くらいで収まります。1倍を切ることもありますし、2倍を超えると「史上空前!」と大騒ぎ。

倍率が高いという子とは、それだけライバルが多く、合格しにくいということです。選抜Ⅰは、「志望校への合格チャンスが1回増えてラッキー」と考えておくのがよいでしょう。
あくまでも本命は学力勝負の3月、選抜Ⅱです。

でも準備はしっかりと。

だからといって、準備をせずに臨んではいけません。選抜Ⅰも試験です。
逆に、全員が「これはラッキーだから準備なしで行くわ」というマインドであれば、自分一人だけ準備して行ったら合格です。

選抜Ⅱにも言えることですが、倍率はあくまでもただの数字です。
倍率が2倍でも、ライバルがみんなあなたより成績が悪ければ、あなたは合格。
倍率が1.1倍でも、ライバルがみんなあなたより成績が良ければ、あなたは不合格。

だから準備して、「決めてやるぜ!」という気持ちで進めるのも大事。
ポジティブとネガティブを両方持っておくのがいいかな、と思います。

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