国語ができない生徒に「本を読んでください」のアドバイスは無意味

国語ができない生徒に「本を読んでください」のアドバイスは無意味

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保護者の方との面談で、「うちの子は国語ができないんですよ」と相談される場合があります。頻繁に。
実は今日も、そのような相談を受けました。

「本を読んでください」はNG

若いころは、そういう相談を受けると「本を読む習慣がないのでしょうから、まず本を読んでください」と伝えていました。
私は理系の講師。それよりも数学のほうが大変なんですよ、おたくのお子様は、なんていう講師でした。高飛車というか世間知らずというか…

でも、そこから私も多くの生徒を見たり保護者の方とお話ししたりしてきて、「本を読んでいても国語ができない生徒なんてたくさんいる」ということに気づきます。マンガではなく、活字の本です。

ここから導かれる私の結論は、「本を読んでください」というアドバイスは、ほとんど何も言っていないのと同じということです。

国語ができない生徒の2つのパターン

「国語ができない」とは、具体的にどういうことかということなのか。そして、それをどうアプローチしていくべきか。
私は、大きく分けて2つのパターンがあると考えました。

「何が書いてあるのか」わからない

結局、何が書いてあるのかわからなければ前に進めないのは当たり前です。

何が書いてあるのかわからないのは
・語彙力が圧倒的に不足している
・テーマの背景知識がゼロ

の2つの可能性が考えられます。

「宿命的」「倫理観」など、言葉の意味がそもそもわからなければ、文章全体で何を伝えたいのかを考えることはなかなか難しいです。最近であれば、「コンプライアンス」「アイデンティティ」など、外来語の意味を知っておくことも、とくに説明文を読み解くうえでは重要です。

また、説明文で採用されているテーマについての知識が皆無であれば、読み解くことができないのは明白です。
広島県の入試でよく出題されるテーマは、「言語・文化」「社会」の2つ。これらの語られている内容の背景を知っているかどうかで、読みやすさと理解がまったく変わります。

ここは極端に言うと、「国語の力」は関係ありません。
動物について書いてある説明文であれば理科が得意な生徒に有利ですし、歴史に絡めた説明文であれば社会の特異な生徒が有利でしょう。

塾生を見ていると、国語ができる子=物知りな子・好奇心旺盛の子です。時事問題にも敏感で、いろんな(くだらない)雑学を知っています。

論理的な読み取り方ができない

テーマに関する知識が不足している場合でも、論理的に文章を読み解くことができれば、問題を解くことができます。むしろ、こちらが「国語の力」における本質です。皆さんがよく言う、読解力とでも言いましょうか。

例えば選択肢を選ぶとき、文章のテーマに対する理解のある人は、文章を読まなくても選択肢のみを読むだけで答えがわかります。
一方、テーマの知識のない人は、これを論理的に読むことで解きます。設問や選択肢と本文を照らし合わせ、そのものずばりを探したり、もしくは似た表現がされている場所を探し、引用してくる。

これが読解力と呼べるものです。

国語ができるようになるためにすべきこと

国語ができるようになるために、どのような勉強が必要なのか。

「ことばを知らない」を解消するためには、とにかく語彙力を増やすこと。
「テーマに関する知識がない」を解消するためには、自分が読まない本をあえて読んで見識を広げる。
「論理的な読み方ができない」を解消するためには、選択肢と本文を照らしながら読む読み方を勉強する。

これらを地道にやっていくことで、国語は「確実に」できるようになります。
数学や理科などのように、わかりやすい「公式」みたいなものがあるわけではないので、時間がかかります。しかし地道に、語彙力を増やし、読書を通じて見識を広げ、論理的な読解法を身につけることで、着実に、一歩一歩「国語ができる」に近づきます。

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