令和3年度広島県公立入試社会の傾向と対策

令和3年度広島県公立入試社会の傾向と対策

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今回は、社会についてのお話をしようと思います。社会、暗記だけで乗り切るには難しいもの。
これをどのように突破するかが重要です。

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社会は最低限の暗記と。

社会は暗記教科ではない、という主張を展開するつもりではありますが、とはいっても、最低限の暗記は徹底して行う必要があります。
大陸や海洋の名前、日本の東西南北の端は覚えておかないと前に進まないわけですから、これらはあきらめて覚えるしかありません。「社会は暗記教科じゃないから」という論を展開する人でも、ここは納得してくれると思います。

でも、「社会≠暗記教科」

でも、全国の過去問を解いていくとよくわかるのですが、入試の社会って、単なる暗記教科じゃないんです。
一問一答が並んでいるような入試問題というものはとくに広島県の入試は存在せず、多くは資料を見て考えたり、年表や図を見て答える問題です。

事実、広島県の公立入試の社会の平均点は25点にたどり着かず、この傾向は数年変わっていません。
ここが理科の問題と違うところで、良質な説明問題が、常に供給されている状態です。暗記力勝負!という入試であれば、暗記さえすればおしまいなので。

では、広島県の公立入試の問題に説明問題は多いのか。
広島県は、全国的にみてもありえないほどに説明問題が多い県として有名です。だから、多い。
でも、だから平均点が低いのかと言われれば、それは大部分NO。説明問題が増えると無条件で難しくなるわけではない。それは、説明問題の中に暗記をすれば解ける問題が含まれているから。これも、実は一問一答が並んでいる問題と変わらないわけで。

社会の入試問題は説明問題ばっかりなんですよね?という質問よく受けますが、たぶんこれは「暗記だけじゃ意味ないよ」の意味で使われていると思います。でもそれもまた違うんですよ。だって、これもまた「暗記」の一部なんだから。

生徒たちがもっとも苦しんだ問題

じゃあ、どこで差がつくのか。これもわかってます。

数年前からこの時期に入試対策をしていて、生徒たちが一番苦しんだ問題は、記号の選択問題です。
与えられた資料を見て、数字を計算し、正しい説明を選ぶ。このタイプの問題を多く出題すると、ガンガン落としていくんです。

おもしろいように、生徒たちは資料を読めません。それは、資料の扱い方をきちんと教えられたことがないからです。
人口と面積、国内総生産が書かれた表が与えられたとき、多くの生徒たち、とりわけ「社会は暗記だ」と思っている生徒たちには、これをどのように使えばいいのかがわからないわけです。
人口密度の概算もできないし、国内総生産から国民一人当たりどのくらいの「お金」を生み出すことができるかもわからない。資料読みに慣れている人たちにとっては、もうおいしすぎる問題なのに。

結局、社会の得点差ってここで生まれるのだと思います。

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「資料読み取り」の傾向が強くなった2016年。社会が苦手なはずの生徒たちが、「なんだか社会簡単だったけど…」と言ってきました。
2017年もまた、社会の模試や定期テストではパッとしないのに、過去問をやらせるとやたらと得点する生徒がいました。
暗記した用語を問われることが少なくなってくると、社会の「定期テストにおける」得意不得意は、ほとんど関係なくなってくることがわかります。

これが、正しい道なのかどうかは、私にはよくわかりませんが、現実として、そのような「活用」させる新傾向の入試になっている以上は、それに対応した対策を立てるのが当たり前です。

暗記は暗記で、みっちりやっていただくとして。説明問題を練習するのも当然として、資料はたっぷり読み込んでいただかないと。
選抜Ⅰにも使える技術なので、訓練しましょう。

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