管理者プロフィールはこちらから ⇒ 管理者のプロフィール
担当生徒の定期テストが終わりました。結果は……そこそこ満足。
わかりやすく点数に差が出る
担当教科はさておき、今回は頻繁に自習に来ていたので、授業を取っていない教科の勉強方法もチェックすることができました。
その結果、理科が30点アップ、社会は横ばいという結果になりました。私がなにかしたわけではないですが。
この差はなんなのかなと考えたときに、2つの教科の勉強方法には決定的な違いがありました。
理科はテキストの問題をたくさん解く
最近流行りの「自主勉強ノート」を提出させる学校なので、それにテスト勉強をさせました。
理科は、学校で与えられたテキストの問題を1つずつ解いて答え合わせをしていました。その後解説をていねいに読むとか、解き直すとか、そういうことはしていないようす。
保護者の方に確認しても、家では英単語ばっかり覚えていたとおっしゃっていました。どうやら、それ「しか」していなかったようです。
社会は授業プリントのまとめ直しをする
一方、社会のテスト勉強は、プリントのまとめ直しです。
授業で使った多くのプリントをまとめ直すことで、多く知識を頭に刻み込もうという意思は感じられました。保護者の方も、社会は家でもノートまとめをやっていたとおっしゃっていたので、ここはしっかりやっていたのでしょう。
ノートまとめは「テスト勉強」にあらず
この結果から、改めて私が感じたことは、ノートをまとめる行為は、テスト勉強とは言えないということです。
もちろん教科の特性や、生徒個人の性格などもあるので、この結果を持って「結論」とするつもりはありませんが、少なくとも今回の結果から推察するに、このような1つの説を打ち立ててもよさそうです。
これは、「問題の出題パターンに慣れていない」から解答できないと推測されます。
「ヨーロッパにある山脈=アルプス山脈」と覚えたとします。
これはこれでもちろん重要なことですが、テストでは、ヨーロッパの地図が示されて、「この山脈は?」と問われるかもしれないし、世界地図が示されて、「アルプス山脈はどこ?」と問われるかもしれない。もっと違うパターンかもしれない。
答えを見て「あーアルプス山脈かー」なんて言っている生徒がいたら、間違いなくそのタイプです。
ノートまとめでは、テストには対応できないわけです。
でも、ノートまとめは「勉強」にはなる
かといって、ノートまとめがまったくの無駄になるわけではありません。
ノートまとめにはまとめなりの良さがあります。
一番の効果は、バラバラになりがちな知識を改めて1つにまとめることです。
ひたすら暗記をしたり、ひたすら問題を解いたりすると、それぞれの用語やできごとのつながりが分断されがちです。
織田信長の行ってきたことの問題を解いていくと、室町幕府との関連や、他の戦国大名との関係がうすくなり、同じ時代の問題でも「織田信長がでてきたら分かるけど、他の人はわからない」状態になってしまいます。
それをつなげてくれるのが、ノートまとめというわけです。
ただ、ノートまとめには注意点があって、それを怠ると効果は半減どころかほぼ無になります。
学んでからできるだけ早い段階で行う
習いたて、覚えたてのうちに作り上げてしまいます。そうすることで、習った直後に起こる急激な忘却を抑えることができます。
記憶が鮮明なうちに、細かいところまでまとめられれば、少々忘れた後で見直しても、記憶がよみがえることが多々あります。
同じようにまとめない
教科書は基本的に文字ばかりです。だから、一般的には「わかりにくい」まとめ方です。
学校や塾の先生がつくる板書や、市販の参考書はとても良くまとまっています。でも、それはあくまで先生や参考書側がわかりやすくまとめているわけであって
すべての人にわかりやすいわけではない。
イメージは、「自分だけの参考書づくり」。
すでにわかっていることは省き、わかりにくいところだけを集中的にまとめる。自分だけのキャラクターで楽しくまとめる。
こうやって、イメージしやすいものにまとめかえてください。
まとめ
すべてはバランス良く、です。
ノートまとめに時間をかけるくらいなら、問題演習をたっぷりやってほしいですが、かといって問題演習だけでもテストには太刀打ち出来ない場合があります。
どちらがよくてどちらが悪いか、という話ではない。自分なりの「適切なバランス」を見つけ出しましょう。