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弱点を発見。
本番が近づいてきて、私の塾の生徒たちもちょっとずつピリピリしてきました。してくる質問もより実践的になっており、そろそろスイッチが入るころかと思います。
が。
ここにきて、少し気になり始めたのは私のおひざ元、「数学」。それも、応用問題ではなく、基本的な問題。計算。
先日、計算について授業することを終わりにしたいと思い、確認のつもりで40問の問題リストを作りました。これを、中3勢に解いてもらうわけですが…これが、私が思っていた以上にできない。
全国の公立高校入試をベースに作っているので、全国の数学問題作成のスペシャリストの方が用意した「ミスしやすい問題」がたくさん並んでいるのは間違いないのですが、それにしてもぽろぽろとミスをする。
ケアレスミスだから注意して計算しろよ!と怒鳴りたいところではあるのですがここはグッとこらえて、間違えた部分のチェックをすると、これがおもしろいほどパターンにハマっているのです。
計算「体力」のなさの露呈
真っ先に感じたことは、計算する体力がない生徒が多かったこと。
正負の数の計算から連立方程式、平方根から2次方程式まで、40問の計算をただひたすらに解き続ける。集中力の沈んだ生徒たちは周りの音が気になったり、爪の間のゴミが気になったりと、最後まで解き切るのに苦しんだ節があります。
時間との闘いや緊張感との闘い、こういったものに普段から慣れさせる方法、何かないかなと考えますね。
途中式を「書けない」現象
小学生・中学生の算数数学を教えた経験がある人なら誰しも、「途中式を書いておけばミス簡単に見つけられるのに」と思ったことがあるでしょうし、そのように伝えたこともあると思います。
私も、もう何百回何千回と受け持った生徒に伝えています。
それでも、書かない。
今回、計算問題をさせてみて、計算ができない生徒は「書かない」のではなく「書けない」ということがわかりました。
「ミスが簡単に見つけられるのに」と思っているこちら側とは裏腹に、生徒側は「簡単にミスが見つけられると困る」。その後グダグダと言われるのが面倒なので。だから、途中式を書かずに解こうとして、結果ミス連発の状態を作ってしまうことにも気づきました。
講師の子たちや計算ミスの少ない生徒、計算ができない生徒でもできる計算については、きちんと途中式が書けるので、ここの指導をきっちりやってあげると、簡単に解けるようになりそうです。
分数と累乗に弱いうちの生徒
ここは数学の専門の話になりますが、多くのミスは、分数(とくに文字式が絡むとき)と単項式の乗除のときに起こります。
分数は、通分の際にマイナスをかけ忘れることでミスが起こり、単項式の乗除は文字を分母にもっていくときにミスが起こります。つまり、分数が絡むとミスをする可能性が大幅に上がるというわけです。
あとは、乗法公式の2乗公式。この「真ん中」を抜かす生徒が多かったですね。
これらのミスを撲滅する方法を、今から考えないといけません。
このミスが修正できれば点数は劇的に上がる
国語で言うところの「文章力」が、算数数学で言うところの「計算力」ですから、計算のミスが修正できれば、計算問題の点数が安定するだけでなく、関数でも図形でも、得点が拾える問題が増えます。
計算ミスは「経験を積めばなくなる」という甘いものではなさそうです。
修正のためには、まずはすべてのミスパターンをチェックして、対処法を考える、という大変な作業を経ないといけないかなと考えています。
でも、ミスをミスのまま終わらせたくない。正面からぶつかってみたいと思います。
入試問題はよく作られている
番外編ですが
今回作った計算問題が、主に全国の公立高校入試をベースに作りました。おもしろいようにミスパターンにハマってくれるところを見ると、 入試を作る人たちの分析力はすごいと改めて感じました。
簡単に良問悪問なんて分類している私の姿勢、少し反省。