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なんでそこで間違えるの?

基礎固めができているかどうかは、実戦を経験してみないとわかりません。

数学はその典型で、私の塾でも、計算練習のときはほぼミスをしないのに、模試のときはミスで得点を失っている生徒は数多くいます。
「なんでこんなところで間違えるんだろう」本人は首をかしげています。

それでも計算であれば、落ち着いて解きなさい、集中して解きなさいと(あまりいい声かけではないですが)伝えることができますが、ほかの単元ではこれがなかなか難しい。

例えば、中3で登場する「円周角の定理」の問題は
・ある弧から作られる中心角は、同じ弧から作られる円周角の2倍。
・同じ弧から作られる円周角は、どれも同じ角度。
・等しい長さの弧から作られる円周角は、どれも同じ角度。
・直径で作られる円周角は、90度。
などという基本パターンがあり、テストのためにこれを徹底して反復します。まぁ3回ほど授業を受けてもらえば、「基本的なパターン」は完全網羅できます。

でも、いざ模試の問題を解いてもらうと、時間がかかる。これ基本的なパターンでやったでしょ?と聞いても、「そうだっけ」と返事が来る。

親子でテスト勉強をされている方なら、一度は経験したことがあると思います。私はこれを、毎日のように経験しています。つまり彼らは、初めて見る問題の感覚なんです。

実戦経験でミスを連発する理由

なぜこのようなことになってしまうのか。ひも解いてみると、おもしろいことがわかります。

言うほど基礎訓練をやっていない

「基礎はすごく積んできました」と入塾される生徒さんにありがちなパターンです。
本人は基礎がしっかりできているから応用問題を解きたいと申し出ます。でも、土台は穴だらけ虫食いだらけなので、応用問題など解けません。

自分の基礎のなさが露呈する瞬間ですね。

ここで「基礎が身についていない」と判断できる生徒は、すぐに伸びますが、「ミスしちゃうから困ったな」くらいに思ってしまうプライドの高いタイプは、伸びるのに時間がかかります

私が体験・入塾時に使っている「間違いパターンチェックシート」は、基礎訓練を怠っている中学生が起こしやすい典型的なミスパターンをあぶりだせるように作っています。これを解いてもらうと、まぁ面白いようにはまってくれます。

だから、実はできるとは思っていません。
(むしろ、はまったあとの対応が、伸びるか伸びないかを決める大きな要素ですね)

もし興味があったら言ってください。差し上げますので。

基礎問題を解くためだけの問題演習になっている

いわゆる「作業」になっているパターンです。
いくら、毎日20問教科書の後ろにある計算問題を解き続けても、本人に「これが文章題のときにもいる」という意識を持ってくれなければ、それは計算問題でしか力を発揮しない「作業」になります。
プロ野球選手になりたい人が、ひたすらバッティングセンターで球を打ち続けるのと同じようなものです。バッティングマシンのボールは打てても、ピッチャーが投げる球は打てないわけです。

これは、ある程度満足感を得られるので実は厄介です。

実戦演習開始後発見した基礎の「穴」対応策

多かれ少なかれ実戦演習に飛び出したとき、多くは「基礎力がまだたりない」というジレンマに襲われます。
基礎訓練のときには見えなかった、基礎の「穴」に気づくときが必ず来ます。では、この「穴」をふさぐ対応策はどのようにすべきなのか、考えてみます。

「穴」が露呈する原因の究明

基礎訓練と実戦演習の差は、複雑さにあります。

ただ、「連立方程式の計算をする」でよかった基礎訓練に対し、「立式して連立方程式の計算をする」というひと手間が加わったり、「関数の式を求めるために連立方程式の計算をする」というツールとしての意味あいが強くなったりと、複数考えることがある中の1つのパーツとして考えるのが実戦演習です。
また、「後半に時間を使いたいから連立方程式の計算は1分以内に終わらせたい」という、時間配分の中で起こる闘いも実戦演習のキモです。

だから、「連立方程式の計算をミスする」という現象が
・立てた式が複雑だったのか
・時間がかけられないからなのか
・そもそも方程式を解けていなかったのか
・連立方程式のつもりではなかったのか
こういったことを考える必要があるでしょう。

究明した原因から解決策を練り実行

立てた式が複雑だから解けなかったのであれば、基礎訓練に戻って複雑な方程式を解く訓練が必要でしょうし、時間がかけられないから解けないのであれば、基礎訓練では時間を今までより短縮して解いてみる必要があるでしょう。

ミスが分かりやすく1つの技法に偏っているようであれば、そこばかり重点的に演習して潰す方法も考えられます。

典型パターンの追求

一方で、基礎訓練に戻らず、別の方法で力をつけないといけない状況もあります。立式の段階で間違えているので、いくらきれいに素早く解けても間違い、のような。

この場合は、それぞれの単元の「典型パターン」を使いこなせるようにします。
立式のパターンはこう、補助線を引くパターンはこう、使う図形のパターンはこうなど、各単元にある「よく出てくる解法のパターン」を、できるだけ多く確認してください。

実戦演習で間違いが増える理由の一つは、 意識が「解法を導くこと」に持っていかれすぎて、基礎的な内容にまで頭が回らないことです。
「こんなやり方知らない」「解き方聞いたことがない」という気持ちを少しでも小さくするように解法を覚えましょう。

まとめ

基礎が固まったと思ったら、実戦演習に入ります。でも、実戦演習でつまづいたのなら、思い切って基礎演習に戻ることも必要です。
戻るべきなのか、少し進めて典型パターンに進むのか。冷静に、確実に、考えましょうね。

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