令和3年度広島公立入試・国語を突破する残り2か月の時間配分対策

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時間配分を早急に検討しなければ、広島県の国語は乗り切れません

広島県の国語入試のポイントは、大問4に設定されている作文です。
現在作文は、10点問題であり、細かく部分点がもらえるので、何が何でも書かないといけません。

しかし現実にはそう簡単ではありません。大問4までに立ちはだかる、小説・説明文・古文も曲者。
「もともとの文章」の長さに加えて、問題文中に現れる「生徒同士の会話」の文章によって、他県に比べて読まなければならない文章が多く、時間を削り取られます
その結果、作文までたどり着かず、得点を大幅に落としてしまうのです。

だから、残り2か月であなたは、時間配分をきっちり決めておく必要があるのです。

国語に時間がかかる理由

先ほど少しだけ書きましたが、国語に時間がかかる理由の一つは文章の長さです。しかし本当は、時間がかかる理由のもう一つの理由は、小説の文章の読みにくさです。

過去、私の受け持つ生徒全員に、公立高校入試国語の問題を解かせてみたところ、引っかかるところは第1問、志賀直哉の文章を読んでいるときでした。

設問が4つに分かれているということは、1つの大問には15分かけられない計算になりますが、ほとんどの生徒が第1問に15分以上の時間がかかっていました。

志賀直哉という、明治から大正にかけての文豪が書く文章であるので、そもそも内容を理解することが難しい。その上で、設問中に生徒たちが「よくわからない」会話をする問題が登場し、混乱してしまったものと思われます。

実は広島県国語の第1問・小説の傾向変更は顕著です。
2015年までは、読みやすい現代小説で、友人関係や両親との関係など、道徳的なオチにもっていくようないわゆる「わかりやすい」小説でした。
2016年以降では、時代が戦前戦中の話で、背景の理解や書き言葉が難しい、「感情が入り込みにくい」小説だったわけです。

一方で、第2問の説明文は、あまり戸惑いがなさそうでした。
これは、説明文における言葉の難しさは、普段の授業や模試などで慣れており、少々難しくされても動じることはない、ということの裏返しでしょう。

つまり、国語の入試で時間がかかる、作文までたどり着かない大きな理由は、第1問が思うように読み込めないということにあるのです。

小説をスムーズに読み込むためには

このようなタイプの小説をスムーズに読むためには、まずは難しい言い回しの文章を探して読む訓練をすることが大切です。
教科書に登場するものでよいので、文学的作品を流れるように読めるように、ここは数をこなすことです。できれば、他県の入試問題で探して読むのが良いと思います。

もう一つ有効なのは、歴史の勉強を丁寧にやることです。
大問3にもつながりますが、文章を読み込む上で、「歴史的な背景」を知っておくとイメージがつきやすくなります。
今年の問題では、主人公がおばあちゃんに起こされるシーンが出てくるのですが
当時の家庭環境、今の核家族ではなく3世代~4世代の大家族で住んでいる家庭が多いことを知っておけば、「なんでおばあちゃんこんなに不機嫌?」ということもイメージがつきやすいかもしれません。

社会の問題の延長に、国語の小説があると思ってください。

まず過去問を!

もし、今の今まで過去問を時間を計って解いていないのであれば、何はなくとも、まず時間を計って過去問を解いてください。
その上で、どこに時間をかける・かけないを決めるようにしましょう。

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